『Darling』(原題:LIEBLING) / オーストリア
あらすじ
タマラが離婚を決意したことで、まわりの人々の生活も変わろうとしている。ハンスは家を手放し、タマラの愛する義父も老人ホームに移らなければならない。外の世界から離れて、彼らは感傷にまみれた最後の週末を一緒に過ごす。
実行委員による審査講評
"別れ際、日曜日の昼下がりに"
これ以上いっしょに住むことに耐えられない気持ちと、今まで築き上げたものを切り捨ててしまうことのやりきれなさ。この相反する気持ちが混在し、両立しうる人間の弱さが繊細な演技で描き出される。家族で紡いできたものが、家という空間にはたくさん存在する。そんな家が徐々に空き家へと変わっていく様を映し出すことにより、観客に静かな余韻を残すのである。
監督について
Sebastian Schmidl
1986年、オーストリアのウィーンに生まれる。2008年から2014年にかけて、Vienna Filmcollegeで映画制作について学ぶ。大学のチームで制作したいくつかの短編・中編映画を国内外の映画祭に出品。2015年、卒業制作の『Darling』がドイツ・ファースト・ステップ賞における、最優秀中編映画賞にノミネートされる。現在、処女長編映画の脚本を執筆中。
影響を受けた監督や作品
ヌリ・ビルゲ・ジェイラン、スタンリー・キューブリック、ロマン・ポランスキー、アンドレイ・タルコフスキー、小津安二郎、マーティン・スコセッシ、マイク・リー、ミケランジェロ・アントニオーニ、アスガー・ファルハディ、ロベール・ブレッソン
ポール・トーマス・アンダーソン
作品情報
2015年
Filmacademy Vienna
42min<実写部門>
スタッフ:<脚本>Sebastian Schmidl <プロデューサー>Alexandra Makarová、Lisa Geretschläger、Sebastian Schmidl、Georg Weiss <撮影監督・音響>Georg Weiss <編集>Lisa Geretschläger
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